多彩な襲（かさね）の色目を中心に、光源氏の愛した色と女人たちの衣裳など『源氏物語』千年の華麗な色彩がいま甦る！

吉岡幸雄著
定価3,465円（本体3,300円）・A5判上製本・256ページ・オールカラー

『源氏物語』五十四帖を丹念に読みつつ、その「平安博物誌」と称賛される記述のなかから、色と衣裳に関する部分を引き寄せて、往時の染色法そのままに再現した《夢を見る》ような色彩辞典。
「正統なる異端」とよばれ、日本の伝統色を草樹、花実から汲みだしている斯界の第一人者吉岡幸雄が半生をかけて挑んだ偉業が、いまここにあかされる。

【一例紹介】
・「帚木」雨夜の品定めの二藍の直衣・「若紫」若紫との出会いの山吹の襲
・「末摘花」赤鼻の末摘花の紅花　・「花宴」あでやかな源氏の桜の直衣
・「葵」悲しみの鈍色　・「玉鬘」女君たちへの正月の衣配り
・「若菜下」女楽の明石女御の紅梅の御衣など、古典染色による色布の再現は368色